平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第7番

Das Wohltemperierte Clavier, Book I, No. 7 in Eb major BWV 852
作曲 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
BWV番号 BWV 852
調性 変ホ長調 (Eb major)
構成 プレリュード + フーガ
フーガ声部数 3声
難易度 上級(プレリュードの規模と技巧)
♭♭♭
B♭ E♭ A♭ — 3つのフラット
👑 変ホ長調 — 聖なる三位一体を象徴する、荘厳で喜びに満ちた調性

🎹 プレリュード (Prelude)

4/4拍子、70小節。このプレリュードは第1巻の中でも特に規模が大きく、それ自体が「プレリュードとフーガ」のような構造を持つ、交響的で堂々とした作品です。

構造分析

Section 1 (mm. 1-9)   │ 即興的・トッカータ風の序奏
                        │ 強烈な付点リズムと重厚な和音
Section 2 (mm. 10-25) │ 小フーガ的展開(Allegro)
                        │ 快活な16分音符の主題が駆け回る
Section 3 (mm. 25-70) │ 二重フーガ的展開
                        │ 序奏の動機と小フーガの主題が結合
                        │ 圧倒的なクライマックスへ

技法的特徴

💡 演奏のポイント
冒頭は Maestoso のイメージで堂々と。中間部からはテンポを少し上げて、生き生きとした対比をつけると良い。長い曲なので、スタミナ配分と構成感を意識して。

🎼 フーガ (Fugue)

3声のフーガ。37小節。重厚なプレリュードとは対照的に、軽やかで愛らしい、舞曲風の性格を持っています。

主題(Subject)

G - A - Bb - C - Bb - Ab...
シンプルで歌心のある旋律。
16分音符の跳躍を含み、軽快な印象を与える。

フーガ構造

提示部: mm. 1-6

ソプラノ→アルト→バスの順で提示。応答(Comes)は主調的。

中間部: mm. 7-25

C minor などの近親調へ転調しながら、主題が遊び回る。エピソード部分は特に軽快。

終結部: mm. 26-37

主調に戻り、最後は和音でキッパリと終わる。

対位法技法

📚 学習のポイント