平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第3番

Das Wohltemperierte Clavier, Book I, No. 3 in C♯ major BWV 848
作曲 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685-1750)
BWV番号 BWV 848
調性 嬰ハ長調 (C♯ major)
作曲年 1722年(ケーテン時代)
構成 プレリュード + フーガ
難易度 中級〜上級
♯♯♯♯♯♯♯
F♯ C♯ G♯ D♯ A♯ E♯ B♯ — 7つのシャープ
✨ 嬰ハ長調 — 輝かしく華麗な調性

🎹 プレリュード (Prelude)

3/8拍子、104小節からなる軽快で華麗な2声の楽曲。ウィルヘルム・フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集(BWV 848a)の原曲を拡張したものです。

構造分析

Period I   (mm. 1-31)   │ 主題提示(4回の調変化)
                         │ 高音・低音パートの図形交換
Period II  (mm. 31-55)  │ 転調部(下属調F♯ majorへ)
                         │ 5度圏進行の連鎖
Period III (mm. 55-104) │ 主題回帰と長大なコーダ
                         │ 属音ペダル (mm.63-73, 87-102)

主要和声進行

m.1-8: C#(I) → G#7(V7) → C#(I) → F#(IV) → C#/G#(I6/4) → G#7(V7) → C#(I) 5度圏: C# → G# → D# → A# → E# → B# (→F#)

技法的特徴

💡 演奏のポイント
テンポは ♩. = 54-60(Allegro相当)。7つのシャープに慣れるため、D♭ major として読譜練習するのも有効。両手の受け渡しを滑らかに、ノンレガートとレガートの対比を明確に。

🎼 フーガ (Fugue)

3声のフーガ、アッラ・ブレーヴェ(2/2拍子)、55小節。陽気で躍動的な主題が6度跳躍で上行し、8分音符の持続的な動きで推進力を保ちます。

主題(Subject)

C# から始まり、6度跳躍で A# へ上行
  ↓
陽気・躍動的な性格
8分音符の連続による推進力

フーガ構造

提示部 (Exposition): mm. 1-7

ソプラノ(主調) → アルト(属調G# major) → バス(主調)の順で主題提示

エピソード1 & 中間部: mm. 8-20

E major、A major への転調を含む発展部

展開部: mm. 21-42

主題の様々な処理:孤立登場、反転、順次配列、同時組み合わせ

終結部 (Coda): mm. 43-55

主調への回帰、主題の最終提示

対位法技法

📚 学習のポイント